ラポーム 2022年12月 デジタルが担う「フェアネス」と「競技力向上」
デジタルが担う「フェアネス」と「競技力向上」
サッカーのワールドカップカタール大会2022に世界が熱狂しています。
日本は一次リーグの初戦でドイツに勝ち、大いに盛り上がりました。
この試合は2-1で日本が勝利したのですが、先に1点を入れたドイツが前半終了間際にゴールを決め、もう一点ほぼ追加したところでした。
しかしビデオ判定でオフサイドが確認され、主審とアシスタントレフリー(線審)が認めた1点は取り消され前半が0-1で終了しました。
もしその1点が加えられ前半0-2となっていたら、日本の「歴史的勝利」とはならなかったのではないかと思うほど重大な判定でした。
近年は様々なスポーツで複数の角度からのビデオ判定が採用されています。
「フェアネス」(公平なこと)はスポーツの生命線ですから、より公平なジャッジができるようになったという意味でスポーツの発展と言えるのではないかと思います。
卓球においては、ネットインやエッジボールで揉めることがよくあります。
テニスやバトミントンではこの判定でビデオが使われることにより、選手にとってもファンにとっても納得できてかなりすっきりしたように感じます。
また卓球ではサーブの時に、ボールが16センチ上っていないとか、真上に上っていないということもよく問題になります。
しかし私が最も問題が大きいと感じるのは、ボディーハイドサーブです。
ネットと打球点の間には体のいかなる部位もあってはならないというルールがあります。(正確には両サポートと打球点の空間)
このルールを守っている選手が少ないという現実では、卓球はフェアなスポーツとは言えません。
レシーブ側の選手にはビデオ判定のチャレンジ権が与えられ、もし正規のサーブでなかったと判定されたときはサーブ側の失点となるような厳しいルールができれば、卓球はよりフェアなスポーツとなると思います。
またレシーブミスも減り、ラリーが多くなり卓球選手の競技力も上ることと思います。
それは卓球競技の発展であり、結果として卓球選手たちのためになると信じます。
相手をリスペクトすることがスポーツの最も大切な精神だとするなら、ルールはそのために考えられるべきで、その目的をデジタルが果たしてくれるなら、それを採用すべきだと思います。
日本サッカーの歴史的勝利を観戦してデジタル革命はフェアネスと競技力向上を卓球にもたらしてくれると感じました。
ITS三鷹 代表 織部幸治