ラポーム 2014年9月

荻村伊智朗没後20年

2014年12月4日は荻村伊智朗さんの20回目の命日です。

選手として世界12個、アジア8個、日本11個の金メダルを獲得。

監督としても日本チームを世界1に導き、コーチとしては日本、スウェーデンなどで指導し、世界チャンピオンを多数輩出。

卓球理論家として17の著書ほか卓球ジャーナル、日本の千人など膨大な卓球の論文を残し、国際卓球連盟会長としては91年世界千葉大会での南北朝鮮統一チームを実現しました。

また地球ユース、東アジアホープス等世界規模の若手選手育成の大会など新大会の創設や2年間に80か国に赴き、世界を目指す競技力の向上をアドバイス。

その他数えればキリがないほど卓球を通じ国際平和に大きな貢献を果たしました。

また卓球のカラー化、現代化を大胆に行い卓球というスポーツのイメージを大きく向上させました。
卓球ディナーショーも会長時代のスーパーイベントです。

荻村伊智朗が表現した、その世界性、普遍性はとても一人の人が成し遂げたものとは思えません。
その思いは年を重ねるほど大きくなり、マルチの天才などを通り越して、荻村さんは私の中ではもはや神様のようです。

荻村伊智朗の51%理論

『つなぎボールは100%ミスしない。決定球は100%の得点率、すべてのラリーは自分の決定球で終了させる。そうすれば決定球の命中率51%で必ず勝つ。』

これが荻村伊智朗の目指した卓球、51%理論です。

自分が理想とする夢のゲームを思い描き、その実現のために努力の内容を決め、それを目指して心技体を鍛え上げた荻村選手は、先に書いたように驚くべき成績を残しました。

ITSの元メンバーで共同通信社の常務理事でいらした中村精吾さんがご存命中に「荻村さんの51%理論は世の中のすべてのことに通用する勝負の哲学。荻村さんが成し遂げた数々の素晴らしい仕事は現役時代に生まれた51%理論が原点だ。」と仰っていたことを思い出しています。

藤井基夫さんは「荻村さんは夢を実現する人」とし、2005年に「荻村さんの夢」(卓球王国)を書いてくださっています。

この本の出版にはITSの多くのメンバーが協力してくださいました。

荻村さんが亡くなって20年たった今もう一度読み返し、今後のITSの進むべき道を考えたいと思います。

荻村伊智朗没後20年のイベント

今年12月には7日間にわたり「荻村伊智朗没後20年イベント」として、荻村さんの偉業の数々の展示と荻村さんを知る多くの方にトークをお願いしたいと考えています。
ITS三鷹 代表 織部幸治

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