ラポーム 2013年10月

新東京オリンピック2020

9月8日(ブエノスアイレス7日)「TOKYO」が2020年のオリンピック開催地に選ばれました。

ロゲIOC会長の「トーキョー」という高い声を聴いた瞬間、私の中の「やる気」にも新たな火が灯ったことをはっきりと感じました。

そして日本中の多くの選手やコーチたちが私と同じように感じ、2020年までの7年間の競技活動を、より質の高いものにする「決心」をしたことと思います。

はっきりとした目標を持つことの重要性を再認識させられました。
夢に向かって努力することほど楽しいことはありません。

一方で開催地に選ばれなかったマドリード(スペイン)とイスタンブール(トルコ)には気の毒な気持ちです。
3都市立候補して1都市のみ選ばれるのですから、2都市が落選するのは仕方がないのですが、2都市とも不安定な国内事情が選考されなかった大きな理由だろうと思います。

ロゲ会長の「トーキョー」というだけのあっさりとした発表の声の裏には、敗れた2都市に対しての配慮が感じられ、世界のスポーツのリーダーとしてさすがだなと思いました。

選ばれた東京はどんないい方でも嬉しいのですから。

私は大きな叫び声でのガッツポーズや勝った瞬間に床に寝転がるような振る舞いは嫌いです。
自分の感情を自然に表現することは悪いことではないという考え方もありますが、勝者が敗者を思いやるという一点がスポーツの最も素晴らしい文化であり、勝ってどんなにうれしくてもそのことを忘れないようにしなければならないと思っています。

勝って自分を自然に表現したとき、静かに振る舞うことができれば最高の選手だと思います。

声を出さなければ気合が足りないとか、元気がないというのは間違いです。

また競技会では、勝者のみがスポーツの勝者ではありません。
フェアプレー賞の価値を優勝と同等に置くことが大切という藤井基男さんの言葉が思い出されます。

2020年東京オリンピックのためのインフラ整備の投資額はおよそ150兆円といわれています。
メダル獲得に向け、スポーツインフラも進むと思われますが、競技力向上だけを考えたものでなく、スポーツマンの文化力向上のためのインフラも大切だと思います。

奨励金付チャレンジマッチは、ほぼ毎週水曜日に順調に行われています。
少人数ですが、試合前のフェアプレイを誓う選手宣誓と試合後の優勝者のショートスピーチを行い、試合だけでなく選手の心の成長を促しています。

選手たちが毎回競技力と文化力を向上させ見事なスポーツマンに成長するための仕組みすなわちインフラを考え続けて行くことがITS三鷹としては大切であると考えています。
ITS三鷹 代表 織部幸治

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