ラポーム 2022年6月 「ピンポンさん」が世界を繋ぐ

「ピンポンさん」が世界を繋ぐ

1960年代に荻村伊智朗デザインにより生まれた初めての卓球専用シューズ「シャープマン」をカジュアルなスニーカーとして復刻させた、ドイツのベルリン在住の起業家、フィリップ・エガースグリュースとマックス・ファン・ラークが5月中旬、2年半ぶりに来日し、コロナ化でストップしていた「シャープマン」の販売活動を日本で再スタートさせました。

文藝春秋2008年12月号「死ぬまでにぜったい読みたい本」特集で「ピンポンさん」(城島充著/講談社)を人生の大切な本として紹介してくださった“走る哲学者”と呼ばれ、スポーツのあるべき未来について発信し続けておられる為末大氏(400mハードル日本記録保持者、世界陸上選手権2大会銅メダル)も応援のためITS三鷹に来館され、楽しいひと時を過ごされました。

為末氏は競技生活を継続するか、引退するか迷っていた時に「ピンポンさん」に出会い、荻村さんや日本卓球が果たしてきた数々の貢献に感動し“私は足が折れるまで走る”と覚悟し現役続行を決意したそうです。

フィリップとマックスにとっても「ピンポンさん」の英訳本「OGI」(講談社)との出会いがOGIブランドの会社を起業したきっかけでした。「ピンポンさん」は三人の出会いのきっかけを作った本となりました。まさに感動的です。

為末大氏は、製品を通じて荻村伊智朗の精神を世界の人々に伝えて行きたいという二人のドイツ人の志に共鳴し、応援団員となってくれたのでした。
私は、その為末氏の心意気に感謝し、ITS三鷹特別会員になっていただきたいとプロポーズし、快諾いただきました。

荻村スピリッツの輪がどんどん広がっています。
ITS三鷹 代表 織部幸治

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