「良い練習」ラポーム 2023年10月号 -東京の卓球スクール-

良い練習

実力が伯仲している人との練習や試合は楽しく、しかもたいへん「良い練習」になります。

これは一球一球がお互いにとって適度な難しさがあり、それが素晴らしいチャレンジの機会となっているからです。
実力が違いすぎてる人との練習や試合が面白くなく、まったく「良い練習」にならないとすれば、それはチャレンジが易しすぎるか、難しすぎるからです。
これは実力が低い人のせいではなく、実力の高い人の責任です。

実力の低いものは自分がやれることを精いっぱい行うしかありません。

実力が上の者が両者のために実力伯仲になるように内容を工夫することが求められます。

自分だけが楽しく意味のある練習は「良い練習」とは言えません。
行っている練習が相手にとっても同時に楽しく「良い練習」でなければ、相手は嫌になってしまい長続きしません。

一人練習や技量がかなり下の人と多くの練習をして世界チャンピオンになった荻村伊智朗選手は、当然のことながら練習の達人でもありました。

実力の下の人との練習試合では返すコースやスピードを限定したり、オールショート、オールカットでも試合をされたようです。

1950年代の荻村さんの選手時代の練習ノートには武蔵野卓球場でのそのような練習の内容が克明に記録されています。
ある日などは、卓球場のおばさん(上原久枝さん)にラケットを持って立ってもらい、それに当てて返ってきたボールを打つ練習もしたそうです。

そのことを上原久枝さんがかつて嬉しそうに語っておられました。
ITS三鷹 代表 織部幸治



今年の夏もイングランドから一時帰国のグエン一家が練習に参加し、共に「良い練習」ができました。

「彼らの高い集中力で練習に取組む姿勢がすばらしいと感じました。」遊澤亮

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