ラポーム 2021年8月

日本卓球、オリンピック初の金メダル

水谷隼選手と伊藤美誠選手のオリンピック混合ダブルス優勝は感動的でした。

日本卓球にとっては、1988年に卓球がオリンピック正式競技になってから初めての金メダル獲得です。9大会、33年越しの悲願の勝利です。

中国の卓球の強さは特別です。絶対的と言ったほうがいいのかもしれません。

2016年リオ五輪まで8大会における卓球競技32の金メダルのうち、中国以外の金メダルは、1988年ソウルの男子単で劉南奎(韓国)。
女子ダブルスで玄静和・梁英子組(韓国)。
1992年バルセロナの男子単でワルドナー。
2004年アテネの男子単で柳承敏のわずか4つだけでした。

2008年北京からは、男女ダブルスが、男女団体に代わりましたが、男女団体12個の金メダルは、そのすべてを中国が獲得しています。

中国卓球の強さは、オリンピックにおける金メダル獲得率87.5%という驚異的な数字を見るとより具体的です。

それでも水谷選手と伊藤選手は共に「2020東京オリンピックで金メダルを取る」という目標を掲げそれを実現したのですからまったく見事です。

水谷選手は伊藤選手のために、伊藤選手は水谷選手のために、絶対あきらめないという気持ちで戦い抜いたように、私には見えました。

特に最終ゲーム終盤での両選手の頑張りは驚異的でした。
そのすべてを何かに捧げるという美が表現されていたと感じます。
芸術とはそういう心境からこそ生まれてくるものなのなのかと思い知らされました。

私は2021年7月26日を「日本の卓球の日」として、この試合を忘れないようにしようと思います。

8月1日からいよいよ団体戦が始まります。

中国男女以外まだ一度も上り詰めたことがない険しい山の頂上に、今度はどのチームがどんなふうに頂上にたどり着くのか本当に楽しみです。
もし日本が男女ともに上り詰めることができたとしたら、素晴らしいと思います。

100年に一度の災禍(コロナ禍)の中、2020東京オリンピック・パラリンピックは始まりました。

すさまじい逆風の中、最後まで諦めずに開催を実現されたすべての関係者のご努力に感謝と尊敬の気持ちでいっぱいです。

何とか閉幕までの無事を祈るばかりです。
ITS三鷹 代表 織部幸治

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